【沼袋〜江古田】街の境界とグラデーション
西武新宿線の沼袋駅、名前だけは知っているが降りたことがなかった。期待が膨らむ。
西武新宿駅は始めての利用かもしれない。JR新宿駅埼京線ホームからだとかなり遠いことを覚悟していたがそうでもなかった。
下り線ホームから南口に降りる。メインは北口なので駅前は寂しい。
北口まで回ってみたが広場はなく工事の囲いばかりが目についた。線路と駅舎は地下化の工事が進められているらしい。
入り組んだベージュエリアに入ると飲食街がチラホラと。
「酒場放浪記」で紹介されたことがある店にはマップ上に★を付けている。外観だけでも拝もうと店の前まで来てみると、、、更地だった。2019年6月に閉めたらしい。1時間半ほど飲み喰いして1,500円でお釣りが来る店だったようだ。常連さんはガックシだろう。
大きいビルはほとんどないが踏切前にそびえ立つ洋館風なビルが異彩を放っていた。
踏切から延びる「沼袋親交会」という商店街を北上(背中方向)する。駅に近いこの辺りは飲食関連のチェーン店やドラッグストアが目につく。
商店街の脇道に真っ赤な鳥居。「大岡稲成神社」へ続く道だ。しかし注意書きを見ると大きいトラックは通行禁止とある。普通車は通り抜けできるということなので突き当りが神社ではないらしい。
和菓子屋の「越後屋」。建物こそ新し目だが古くからこの地で営業している雰囲気を醸し出していた。
大通りに出た。新青梅街道だ。ここから北のエリアが江古田になる。交差点を越えると一気に商店の密度が低くなる。通り一本で人の流れが変わるのがよくわかる境界だ。
閑散とした住宅街を歩いているとオアシスのようなレストラン。地元の人々には愛されているような気がする。
青いマンションが目についた。ポスター以外はとにかく青で統一されている。ベランダのフェンスもおしゃれだった。
そこそこ歩いたのでグリーンエリアで休憩。けっこう広いこの「江古田の森公園」にはベンチが少ない。店を広げるスペースもないのでお茶を飲むだけで次へと進む。
公園で甘い物休憩ができなかったのでティータイムは江古田のミスドで。店内に入ったものの「3密規制で16:00までテイクアウトのみ」との張り紙。5分前だったのでボチボチいいですか?と言うと、今開けましたからOKです~。助かった。
「江古田銀座」商店街に到達。このエリアを歩いていると営業している居酒屋もチラホラと見かける。16:30頃の時間帯だが店頭での客引きも盛んだ。店内を覗いてみると客がそこそこ入っている。20:00までの勝負なので早めに回転するよう努力しているようだ。
2010年に新築されたという駅舎は新しいが、駅前にはレトロっぽいスーパーが現役で営業していた。
有名店の「江古田コンパ」。密は避けられない形態の店はキッパリと自粛休業としていた。しかし、閉店していなくて安心した。
美味しい壁をいただき線路を渡って北側へ。
「江古田市場通り」へ進む。最近出来たような安売りスーパーが目に入り、いやな予感。
ガーン。「江古田市場」の建物は跡形もなく消えていた。建売住宅が数件、何事もなかったかのように佇んでいた。
江古田市場、90年の歴史に幕-年内で閉場へ - 練馬経済新聞
左が2014年6月、右が2021年2月。周りの建物はあまり変わっていない。
以前訪れたときもこの状態。消滅間際だったのだ。当時の喧騒を想像しながら街を後にした。
この日の散歩コースは約12,000歩/3kmだった。