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中津商店街とピエロハーバー

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最近大阪へ行くことが多い。出張の合間にプチ散歩して写真在庫を増やしているw

今回は中津商店街。中津は阪急梅田から一つ目の駅。しかしビルが林立している梅田地区とは打って変わって住宅街が広がる静な街だ。そんな街の一角にアーケード商店街があるとの情報を得て立ち寄った。

昭和で時が止まったような風情の通り、歩いたのが日曜日のせいかさびれ感が半端ない。通りの中ほどでおばちゃんが立ち話。定休日だったが知り合いなので裏口から入って買い物をしていたらしい。

店のおばちゃんに聞くと、ここは50軒ほどの店舗で賑わっていたが少しずつ閉めていき寂しくなったと。最近は若い人が新しい店を出していると言うが、店の内容はよく知らないらしい。

大阪・中津商店街 - DEEP案内不動産部 を見ると平日は開けている店舗も見受けられる。次回阪急電車に乗るときも途中下車したい。

 

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中津駅へ戻りガード下を行く。以前、写真展見学でおじゃましたことのあるピエロハーバー。国道のガード下を有効利用しようとの企画で地元人によって運営されてきたが再開発が予定され閉店してしまったのだ。

いずれは構造物も撤去されるようなので、その前に訪れてみたかった場所である。確かに駅のホームを見るとなんとかしなくちゃいけないような気もするが、ゆるい文化施設は何かしらの形で再開してほしいと思った。

Flickr Search: nakatsu

 

 

新宿芸術散歩と林朋彦写真展

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またまた夏の思い出w
8月末に新宿で興味をそそる写真展があり、たまたま「新宿クリエイターズ・フェスタ2014」というのもやっていたので立ち寄った。

草間彌生など著名アーティストの作品も出展されていたが展示場所が遠いのでパス。写真展の会場に近い新宿センタービルの学生アートを中心に見学。多摩美術大学東京造形大学・総合学園ヒューマンアカデミーなどなど、各美術系学校より作品が並ぶ。ほとんどの展示に制作担当者が張り付き丁寧に説明してくれる。コンセプトや制作過程が良くわかった。

新宿歌舞伎町を再現した「都市のキャンバス」では、ビルの看板資料を集めるために何千枚の写真を撮りまくったとか。それを元に白い模型に手書きでロゴ等を書き込むという大変な作業。数ある看板文字も手が覚えてしまったと想像する。

 

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メインターゲット「林朋彦写真展「東海道中床屋ぞめき」」会場へ。初めて入ったが、ここはエプソンが運営するギャラリーだ。プリンタやプリント見本が並ぶエントランスを抜けると奥には床屋が並んでいた。

一見して唸る。全てが良い。被写体の床屋自体の古さ渋さ、そして切り取られ時間を固定された写真として非常に完成度が高かった。受付には林朋彦氏本人がいてポスターの店は廃業してしまったという話を聞かせてもらった。これからどんどん少なくなるだろう古い床屋、貴重な作品群だ。

Flickr Search: shinjuku

 

新版・完全 「東海道五十三次」 ガイド (講談社+α文庫)

新版・完全 「東海道五十三次」 ガイド (講談社+α文庫)

 

 

藝祭2014でガムランを聴いた

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今年も突撃、藝祭2014。例年残暑が厳しい季節だが今年は多少楽にブラブラ出来た。美術学部正門を入ると二体の神輿で人だかり。今年は迫力のある動物をモチーフとした立派なものだった。担いでいるところも見たかった。

 

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いつものように絵画棟を8Fからあみだくじのように教室を縫っていく。油絵や日本画、それにインスタレーションと多彩な作品を見ることが出来る。毎回、斬新な作風のものに出会えてその発想に感心する。

 

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今回は音楽学部で一つライブを聴いた。藝大ジャワガムランクラブ Titik Suaraによるガムラン演奏とラントヨという舞踏。藝大の学生クラブだがメンバーを見ると相当数の本場の方々が混ざっていた。楽器も本格的なものが並び異国にいるような音空間を堪能した。


藝祭2014 - an album on Flickr

 

《バリ》バリのガムラン1

《バリ》バリのガムラン1

 

 

京橋の画廊で太陽を見た

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先週は京橋の画廊へ友達の作品を見に行った。東京駅で集合して先ずは腹ごしらえ。南インド料理の有名店があるということで足を向ける。店に到着すると数人の行列、時間はあるので最後尾へ。程なくして店内に案内され定番のランチを頂いた。とにかくスパイシー、辛さは程よく分量もちょうど良く満足して店を出た。

画廊はビルのオーナーが運営しているようだった。ほとんど女性作家の作品が並び、作風もいろいろ。お目当ての作品は曼荼羅をイメージしたもの、仏教文化は結構好きなので見入ってしまった。

 

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夕方まで時間があるので画廊巡り。近くの雑居ビルの地下へ降り、久米亮子「もうひとつの花」と対峙する。大きなキャンパスに描かれた花びらのアップは見事なまでの微妙なグラデーション。ホールやラウンジに飾って映える立派なものだった。

同じフロアで、八代萌展 YASHIRO Moe「ことば」の部屋へ。最初は金属かと思った八角形の折り紙、説明のとおりに水に入れると30秒ほどで花びらのように全開。持ち帰りOKで後で見たら中心に「さきに」と印字されていた。これは印象に残る言葉だ。

少し歩いて「古賀 飛・宇留野隆雄 2人展」。これは本人が麻袋に入って何かパフォーマンスする芸術らしい。部屋に入るとそれらしい人影が見える。ん?指が出ているが・・・本物ではなかった。突然動き出すのではないかと少しビビった。

また別のスペースを覗く。ここでは、中ザワヒデキ「アンチアンチエイリアシング」の作品が並んでいた。目に突き刺さるような天然色のデジタル画、その名の通り輪郭はクッキリだ。このプリントは苦労したらしい、プリンターのカラーマネージメントを全てオフにするとかのイレギュラーな作業が必要だったとか。確かにこの色合は見たことない別世界だ。

最初の画廊に戻ってお片づけ。打ち上げは銀座の大衆割烹で杯を合わせて語り合う。都会生活を感謝し帰路についた。

Flickr Search: kyobashi

 

 

 

第45回日展 書と篆刻

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今年も国立新美術館日展を見学。スケジュール調整で月曜日ということになり、この日はたまたま「日展の日」だったので入場無料♪

 

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ゲリラ豪雨をかわしながら美術館に到着し3Fへ。膨大な書作品の間に置かれている篆刻をくまなく鑑賞する。無料の日なので激混みかと思ったが土日の倍程度だった。

受付で連絡先を記入して登録をすれば会場内で写真が自由に撮影できる。書作品は壁にかかっているので問題ないのだが、篆刻はテーブル上でアクリルのカバーがかかっている。これ、ライトが反射してキレイに撮れないのだ。山型のカバーだと撮りやすく、そして見やすくもなると思うのだが。。。

 

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今年からのようだが音声解説システムが導入されていた。解説がある作品には番号が付けられている。日展サイトによると各科500円で聞けるようだ。専門外のカテゴリーを見学するときには重宝するだろう。

 

 

日展の書(2013年) 平成25年度・第45回日展図録

日展の書(2013年) 平成25年度・第45回日展図録

 

 

台東区の3館をめぐる秋の美術散策

台東区にある美術館3館の合同企画「台東区の3館をめぐる秋の美術散策」を一日で駆けまわった。

 

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まずは谷中にある朝倉彫塑館。朝倉文夫のアトリエと住居だった建物をそのまま彼の作品を展示する美術館としている。大隈重信像の大型作品から飼っていた猫の日常などかわいいものは今にも動き出しそうなリアリティがあった。

作品群もさることながら建物自体がすばらしい。増築を繰り返した全体像は洋館風のアトリエと純和風の住居が合体したものだ。中庭には池と大きな庭石、どうやって持ってきたかと考えるほどのもの。多くの弟子を育てたといわれているので人もお金も集まってきたのだろう。

 

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次は鶯谷の書道博物館。ここでは中国の呉熙載・趙之謙・呉昌碩・鄧石如らによる書作品の展示。そして、この博物館の収蔵品をコレクションした中村不折の作品も。各作家の活躍した年表が貼ってあり、鄧石如は比較的古く呉昌碩は最近の人物だということがよくわかった。

 

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3館目は東京国立博物館の平成館で「清時代の書ー碑学派ー」。鄧石如の力強い筆さばきは一文字づつ真似て書いても全体で見ると作風は似か寄らないという。それぞれがかなりの値打ちらしく、中には売買できないほどのものもあるとか。

そして東洋館で「上海博物館 中国絵画の至宝」。こちらは清時代を中心とした絵画作品が並ぶ。大判・長尺ものが多く圧倒されたがよく見ると印が多く押されている。その時代、作品を見たというしるしに押したという。描かれた山の頂上あたりにも並んだ印、押すのに勇気がいるのでは?とも思ったり。その中で乾隆帝の印が押されているものは価値が高いらしい。

 

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夜は根津の大麒麟でちゃんこ鍋。ひとり一人前が食べきれないほどの量。もしかして、7掛けぐらいで頼んだほうが良かったか。そっぷ味とみそ味の汁が美味しかった。

 

中国書道の至宝: 書と人をめぐる三千年の物語

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